「エコロジカル・デモクラシー」重版決定!!
2018年4月に出版された「エコロジカル・デモクラシー:まちづくりと生態的多様性をつなぐデザイン」(鹿島出版会)は、発刊後3カ月で重版されることが決まりました!エコロジカル・デモクラシーが、たくさんの方の手に取られ、眼に触れ、アイディアが伝播しはじめていることは嬉しいことです。
本書「エコロジカル・デモクラシ―」への書評やコメントを多くの方々からいただいております。下記にてご紹介しておりますので、ぜひご覧になってください。
◆エコロジカル・デモクラシーへの感想
すごい本である。本書はデザインの質およびデザイナーの資質に対して、きわめて振幅の大きな評価の物差しを持っていることがうかがえる。デザインはモノや空間の造形として体現される。この本では、造形のあり方に対しては寛容であるが、決して造形を軽視はしない。造形を生み出すデザイナーに頼ることはないが、デザイナー個人の空間や場所、造形に対するきわめて深い洞察力と創造力の資質なしには、エコデモの未来は切りひらけないという。それはすなわちランディー自身の歩んできた道である。
佐々木葉 先生
(早稲田大学教授/エコデモセミナー2期修了)
先の見えない世界、内向きに身構える社会に居心地の悪さを覚える人たちに、ランドスケープのデザインを通して、あらたな関係性を拓く方途を示す本書を勧めたい。エコロジカル・デモクラシーは、人間をたいせつにしつつ人間中心の仕組みがもつ危うさを克服するための、しっかりとした基盤をあたえる思想であり方法である。本書は人と人、人と環境との相即を実感できる、創造的な生活と落ち着いた地域社会の形成に貢献するであろう。
山下三平 先生
(九州産業大学教授/エコデモセミナー2期修了)
エコロジーとデモクラシー、世界に拡がる大きなテーマについて今後の都市の方向性を指し示してくれる著書です。数多くの魅力的な事例とそれに基づく理論は、日常生活の中で自然に触れ、多様な文化を楽しめる都市の形態、そしてそれを創り実現させるための具体的な方法を教えてくれます。身近な自然から世界をつつむ生態系へと思考を広げ、私たちは都市の中でどのように暮らすべきか、その価値観を変えてくれる一冊です。
丸谷耕太 先生
(金沢大学助教/エコデモセミナー1期修了)
タイトルの文字通り、エコロジー+デモクラシーがテーマの本書は、ただ単に、民主的な社会も、自然との共生も大事と言っている訳ではありません。これまでの都市論、自然保護思想の意義や限界を踏まえた上で、ちゃんと、二つの思想が絡み合う別次元の未来像を、具体的に描いています。これからのまちづくりを担う人々はもちろんのこと、自分自身のライフスタイルを見直す一市民としても、読んでみる価値があります。
木村直紀 さま
(株式会社おかのて代表/エコデモセミナー1期修了)
ランディの思想や方法論の豊かさを改めて感じた。同時に強く賛同できる部分とエコロジーやデザインに対する自分のスタンスとの違いを考えさせられいい機会になり、有意義だった。
柴田久 先生
(福岡大学教授/エコデモ・セミナー2期修了)
最も印象に残っていることには「聖性」です。その地域特有のもので、そこに住む人々が潜在的に大切にしているものを都市計画に生 かしていくことは非常に重要であると考えました。これは、小生のプロジェクトにおいて、廃校施設の有効活用を考えていく際に大いに参考になっており、2017年9月に実施する石川県志賀町における廃校施設での交流事業では、「又次節」を復活させて次世代に伝承することを計画することができました。
川澄厚志 先生
(金沢星稜大学准教授/エコデモセミナー2期修了)
環境政策の分野を考える上でも理解しておくべき基本的理念を学ぶことができました。普段読んでいる専門書とは全く異なる感覚で読み進めることができ、とてもリラックスすることができました。脳の柔軟体操をしているかのようでした。
錦澤滋雄 先生
(東京工業大学准教授/エコデモ・セミナー2期修了)
エコロジカルデモクラシーという発想を人々の心の原点と捉えると、「円相」をはじめ様々な視点で、茶の湯が大切にしていることと妙に符合することに驚きました。―私は地域で茶の湯などを通して先人の大切にしてきたものを次の世代に少しでも受け渡す事が出来れば、と小さな活動を続けています。もしこの小さなタネがたくさん撒かれたら何かが動き出すかも知れないと感じます。老若男女、国境も時代も越えて、みんなの近くに小さな芽がたくさん出て来たら、「いつでも誰でもどこでも」。エコデモを推進するのはひとりひとりの「愛着」と「祈り」と「心が喜ぶ活動」ではないかと感じています。
井田里美 さま
(暮らしの中で和を楽しむ会・柏葉会代表/エコデモ・セミナー3期修了)
都市の中で生きるうえで誰しもが断片的に感じている感情、想い、疑問がエコデモという言葉でつながる。そして、よりよい生態系と社会を生み出すための、人々の営みの在り方と新たな展開を共に考えることのできる素敵な勉強会です。
坂村圭 先生
(北陸先端科学技術大学院大学助教/エコデモ・セミナー2期修了)
私たち人間は生物であり生態系の一部です。そして、これは私たちの生活の基盤であるはずです。当然のことのように感じますが、この当然が無視されている開発があちこちで散見されます。まずこれに気付かせてくれるのが本書です。他方で、私たちは、開発から得られる豊かさを取るか?、不便でも生態系の保護をとるか?という二者択一で物事を考えてしまいがちです。本書は、両者が両立する可能性が十分あり、また、両者が両立できるために考え抜く重要性を説いています。
堂免隆浩 先生
(一橋大学 教授/エコデモセミナー3期修了)
市民参加のスタイルで公園や広場など、民主主義的価値が高く、エコロジカルを意識することが求められた公共的な空間を設計するスタイルを世界中に広めることに貢献したアメリカ人のランドスケープ・アーキテクトであるランディ・ヘスターが、自らの経験を踏まえて、そのようなアプローチの意義、実践手法を解説した本書は、都市デザイン、都市計画という分野においてはジェイン・ジェイコブスの『The Death and Life of Great American Cities』やケビン・リンチの『Good City Form』と同レベルの価値を有していると、私は読書後、確信した。
服部圭郎 先生
(龍谷大学教授/エコデモセミナー)
エコデモを抜きに次の社会は語れません。エコデモを通して世界をみると、違う未来が見えてくるからです。ヒントは掛け合わせ。エコデモ×ランドスケープ、×まちづくり、×ビジネス、×働き方、×就職、×学校、×病院、×音楽、アート、×生き方
柴原義章さま
(株式会社インターコミュニティ代表取締役/エコデモセミナー3期修了)
エコデモの考え方が多くの人たちに広がり一般化していったらどんなにまちは良くなるだろう!と読みながらずっと思っていました。私のような民間の都市プランナーはもとより、行政の方にこそ読んでほしい。腹落ちすることも、疑問に感じることもあると思いますが、自分の考えと15の原則が混じり合って、化学反応を起こすファシリタティブな一冊です。地域の人たちと語り合ってエコロジカル・デモクラシーなまちに変えていく、そういう機会をつくっていきたいと思っています。
佐谷和江さま
(株式会社計画技術研究所代表取締役/エコデモセミナー1期修了)
◆「エコロジカル・デモクラシー」書評
「建築討論」書評/日本建築学会
小野田泰明 先生 (東北大学教授)
◆インタビュー/対談
「渋谷のラジオ」渋谷社会部(2018.1.9(火)10:00〜11:00)
対談:水谷衣里 さま ( 株式会社風とつばさ/世田谷コミュニティ財団代表理事)
都市の鍼治療(土肥真人インタビュー)
対談:服部圭郎 先生 ( 公益財団法人ハイライフ研究所)
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