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新しい都市の形:世界が変わるために
日本のエコデモのための8つのフレームワーク

パンデミックのなかで語られた新しい都市のかたち

 

自然と社会は連動している、地球規模でもあなたのまちでも。あなたのまちの小さな気づきが、一匹の蝶の美しい翅の動きのように地球に働きかけ、世界を変える。本書は、著者の豊富なまちづくりや都市デザインの経験から、この美しい回路を描き出す。

新しい都市を共に考えるための実践書

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書名:「新しい都市の形:世界が変わるために

    日本のエコデモのための8つのフレームワーク」

   (全139頁)

著者: 土肥真人、佐々木葉、杉田早苗、福永順彦

    矢口哲也、山下三平​、山本真紗子

発行者:(一財)エコロジカル・デモクラシー財団

発行日: 2021年8月9日​

頒価: 無料

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【目次】

1章 「都市のフレームワーク」を見つけるヒント

    :エコデモ連続シンポジウムから

2章 フレームワークの発見による都市づくり

    <発見のフレームワーク>

3章 本当に大切なものが宿る私のまちの聖なる構造

    <共感のフレームワーク>

4章 農という都市のフレームワーク

    <農のフレームワーク>

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5章 水呼吸する大地の「コトバ」

    <水とコトバのフレームワーク>

6章 風景が都市のフレームワークになる時

    <想像力のフレームワーク>

7章 新しい都市の形:世界が変わるために

    6,7,8番目のフレームワーク

    <土・グリーフ・民主主義のフレームワーク>

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【著者紹介・メッセージ】

山本真紗子  1章

慶應義塾大学非常勤講師

 

感染症が蔓延し始めた頃、世の中はこれからを語るあらゆる都市論で溢れていた。その混乱とも言える状況の中で、何か本質的なことを掴み取りたいと、このプロジェクトに参加した。そして、その輪郭に指先だけでもふれることが出来た気がしている。この感覚を武器に、次にどのような世界を見ることができるか、とても楽しみである。

​矢口哲也  2章

早稲田大学創造理工学部建築学科教授

 

初めて、「エコロジカル・デモクラシー」の本を目にした時、なぜエコロジーとデモクラシーをあわせて語るのか、不思議に感じる人も多いかと思います。ここに集められたテキストを読み、エコロジーとデモクラシーを同時に実践し可能になる社会や環境のポジティブな変化への萌芽を感じることで、少しでも多くの人にポスト・コロナの都市づくりへのヒントを提供できることを期待しています。

杉田早苗  3章​

東京工業大学環境・社会理工学院助教

 

2020年4月の緊急事態宣言のとき、子どもとベランダで野菜を育て、毎朝の鳥の声を楽しむことが日課となっていました。日々の暮らしのペースがゆっくりとなり、感染症への不安と地域に根付いた安定感とで心のバランスを取っていました。Covid-19のワクチン接種が進み、東京ではオリンピックが開催され、このあと感染症が収まったら、もとの世界に戻るのでしょうか?それでも、なにかがまえとはちがっています。この本は、私たちが変わるべきこと、そして愉しんでちがう方向に進むことを考えさせてくれます。この本をきっかけに、たくさんの人と新しい都市の形を思考し、議論し、実践していけたらと願っています。

​福永順彦  4章

場所づくり研究所プレイス代表

世田谷コミュニティ財団理事

日常のあり方が変化し、それに慣れはじめてしまった今、流されるのではなく、逆に憤り抗うだけでもなく、今自分ができることを足元から考えることが必要だと感じます。土肥さんと9人の登壇者の冷静でありながら熱い知性に触れるとともに、6人の執筆者とエコデモスタッフと議論を深める時間は、そのことを更に強く感じさせてもらえる楽しい時間でした。この本を手に取ったみなさんもその議論の輪に入ってもらえると嬉しいです。

​山下三平  5章

九州産業大学建築都市工学部教授

 

2021年7月28日現在、日本のCovid-19新規感染者数が急速に増えています。いっぽう、東京五輪・パラリンピックは続けられています。ウィルスの「自然」と都市に暮らす人々の求めとの関係が、不調和をきたしているように思われます。本書はエコロジカル・デモクラシーの理念をふまえて、今般のパンデミックの最中に企画されました。その中に、この不調和と逆の方向に向かう思考と行為の手がかりが見つかるでしょうか?

佐々木葉  6章

早稲田大学創造理工学部社会環境工学科教授

 

あらゆることが走馬灯のように目の前を流れていく。それを眺めているのは楽しいけれど、手元には誰かに手渡せるものが何も残らない。そんな不安と焦りを密かに抱えるなかで、このエコデモの仲間との時間は、私にとって本当に有難いものでした。足りないものリストを一旦脇に置き、内にあるものを正直に大切に育てることが少しはできたかな。わかるというより、なんとなく感じるという、曖昧な感覚を楽しみながら読んでみてください。

​土肥真人  7章

エコロジカル・デモクラシー財団理事長、東京工業大学准教授

 

この本はパンデミック下の慌ただしく日々変わる世界で、私たちの日常もまた大きく振り回される中、多くの方と一年をかけてたっぷりゆったり話し合い考えあった成果です。だから皆さんにも、ぜひ速度を落として読んで欲しい。情報を得る代償としての時間ではなくて、書かれたことを感じてご自身や自分のまちに当てはめてみて、未来の子どもたちを想像して、水や土や風に触れ、笑い声や叫び声や沈黙に耳を傾けながら、ゆっくり読む時間をもって欲しいのです。

そのうちに皆さんが考えたこと、触れたこと、聞こえたことを集めて、もっとたくさんの方々と一緒に、こんな本を作りたいと思います。それはきっと、世界が変わるための大きな書物となり、都市の新しい形となると思うのです。

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